LLP=有限責任事業組合
平成17年8月に生まれた新しい共同事業のための仕組みです。
有限責任事業組合は、英文名称をLimited Liability Partnershipといい、略してLLPと呼ばれます。
企業や個人が、各々の特技や能力を提供しあって利益を上げて分配することを目的とする新しい形態の事業体です。アナウンサーがプロの朗読グループを結成し、貢献度に応じて利益を分配するケースや、個人のクリエーターや小規模の制作会社が共同してアニメを作成し、作品の著作権をLLPが所有して、業績への貢献度に応じて利益を分配するケースなど、様々な共同事業に活用されています。
LLPは民法上の組合制度の特例として創設された制度で、法人格がない事業体なのですが、組合契約を登記し、組合の印鑑を登録しますので、法人と同様に組合の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)や印鑑証明書が発行されます。従って組合の名前で契約ができ、銀行口座も開設できるのです。
LLPの最大の特徴は、組合には課税されないという点にあります。利益が組合員に全て分配されるのです(損失も)。税金は利益の分配を受けた組合員が組合員自身の他の事業損益と合算して税金を支払います。
株式会社が利益を分配する場合は、原則として出資比率に応じて行わなければなりません。ところがLLPは、組合員の合意により貢献度に応じて利益を分配することができます。例えば出資比率は1%だが、その人が提供した技術によって儲かった場合、全組合員の同意にもとづき例えば50%でも70%でも利益の分配を受けることができるのです。
LLP(有限責任事業組合)という新しい働き方
LLPの組合員という働き方は、組合契約に基づいて就労(業務執行)することです。LLP組合員は全員が業務執行者ですから集団で働いても労働者ではなく、経営者です。従って原則として組合員には給与は出せません。
組合員は経営者ですから、労働者としての保護を受けることがでず被用者・労働者を対象とした社会保険法や労働保険法の適用もありません。また有給休暇や、残業代などもありません。
しかしながら、 技術や能力を持つ個人が共同事業を行う場合には、『個人事業主』の集団であることが強みにもなります。個人で起業をめざしておられる方はLLP組合員という新しい働き方も是非ご検討下さい。